ひろしま住まいづくりコンクール2010
優秀賞
優秀賞
30代の若い夫婦の祖父母が暮らしていた、築80年以上の古民家の再生です。大規模な改装計画で建て替えも可能な予算でしたが、祖父母の思いを大切にしたいと、再生が大前提でした。
若いご夫婦だったので、設計当初念の為、建て替えの可能性について言及しましたがあくまでも再生を前提としていますと固い決意をされていました。完成引き渡しの時に、ご主人から「正直、これほど良くなるとは思っていませんでした。」と言われたことが、喜びの言葉としていただき、とても嬉しかったです。
施工ギャラリー
リフォームポイント
外 観
本来の正面ではなく、トイレや風呂などがある、裏口という雰囲気でした。外装を塗り替えるだけでなく、下地窓風の丸窓や格子などを造作し、来客を誘う佇まいになりました。


LDK
この家も古民家の間取りでありがちな、家族の暮らすところが暗く、日当たりの良い場所が使用されていませんでした。床の間のある部屋は生かしながら、日常も活用できるように計画しています。


子供部屋
畳を無垢床材に張り替え、和室の趣そのままに改装しました。天井には高性能グラスウールを充填し断熱性能を高めています。シャンデリアは奥様がインターネットで見つけられたものです。


水回り
水回りの設備機器はシステムキッチンを含め、ご夫婦の好みで、斬新でモダンなものを選ばれました。


補修・補強工事
建物を調査すると、礎石の劣化、土台や柱の腐食、傾きなどが各所にありました。礎石の差し替え・金輪継ぎ・ジャッキアップなどをしています。


断熱工事
古民家は断熱が一つの弱点です。開口部は断熱サッシに取替え、床下にはスチレンボードを入れました。
天井裏は土埃がひどく、清掃した上で、気密シートを気密テープで貼り、グラスウールを敷き詰めました。
施工データ
工 期 | 施工面積 | 総工事費 |
---|---|---|
3ヶ月 | 138.2m2 | 1,700万円 |